グラフィック機能 (グラフィックボード)
グラフィック機能、つまりグラフィックボードのカスタマイズですが、ドスパラではおそらくカスタマイズできません。おそらく、と言ったのは、確か昔はカスタムできたような記憶があるからです。
この話は2013年時点での話ですが、現状はグラフィックボードのカスタマイズは不可、になっているようです。ドスパラも大手メーカーになったという証拠でしょうか。小回りが段々きかなくなっているような気がします。
ブラフィックボードについてはゲームユーザーは絶対に必須のパーツであるのに対して、通常のユーザー、いわゆるライトユーザー…ネットやちょっとした作業、オフィスソフトを使う、と言った用途の場合グラフィックボード自体が必要なく、チップセットやCPUドに搭載されていグラフィック機能で十分です。
ここでは、見積もりをする際に目にする、グラフィックボードに関するスペックについて解説しておきます。知っておいて損のない知識で、特に自称中級者は要チェックだと思います。
因みにここでは、ドスパラというか現在のBTO通販サイトたちでも主軸として採用している、NVIDIA社製のGeForceに的を絞って解説します。ただし、内容の殆どはAMD Radeonにも多々共通するので、参考にしてみて下さい。
グラフィックボードのスペックの見方・読み方
ここでは2013年6月現在、NVIDIAから発売されている最新シリーズ700の中から、GTX770を例にスペックの解説をしていきます。
GTX770 2GB を分解する
GTX | グレードを表します。GS → GT → GTS → GTX の順で高性能になっていきます。 |
---|---|
7 | シリーズ番号です。この場合は700番台です。この番号が大きいほど新しい製品群になります。 |
70 | シリーズ内型番です。同じシリーズ番号の中で比較した場合、この数字が大きいほど高性能になります。 |
2GB | ビデオメモリの容量です。グラフィックボードに内臓されているメモリで、普通のメモリと区別して、ビデオメモリ、VRAMと言います。働きは、モニタに描画するためのデータを一時的に保存します。当然容量が大きい程多くのデータを処理できます。イコール、描画がスムーズになります。ゲーム用途の場合特にチェックしておきたい数字です。 |
2スロット使用
GTX770のようなハイエンドなグラフィックボードの場合、もの自体が非常にデカいので、パソコン内部のスペースをかなり使います。その影響で、マザーボードに並んでいるスロットにも干渉します。
とにかくデカい!ので…、
GTX770(※画像はTitanです。)が刺さっているPCI ExpressX16の下にあるスロットは物理的干渉を受けて使用できません。つまり気をつけるべき事は、マザーボードのスペック表を見るときに、下のスロットは初めから無いものとして認識しておかなければならない、という事ですね。
DVI×2 (DVI接続端子搭載基数)
DVI接続端子が2つある、という意味です。DVI接続端子とは簡単に言ってしまえば、パソコン(グラフィックボード)とモニタを繋げるケーブルの差し込み口のことです。
パソコンとモニタを繋げる方法(規格)のうちの一つで、このDVIが2013年現在の主流規格です。
画像上はDVIケーブル(オス)で、下がグラフィックボード(※これはGeForce GTX580のもの)に付いているDVI端子(差し込み口・メス)になります。
因みに、DVI端子はDVI-D、DVI-I、DVI-Aの3種類があります。
DVI-D | デジタル専用 |
---|---|
DVI-I | アナログ・デジタル兼用 |
DVI-A | アナログ専用 |
ここでポイントなのは、DVI規格というのはデジタル信号で液晶モニタなどに高画質データを送れるのが特徴なので、端子がDVI-Dでないと全く性能が活かされないという事です。
さらにまた、DVI-D、DVI-Iにはそれぞれシングルリンク、デュアルリンクという種類があります。シングルリンクは、解像度が 1600×1200 (ワイドで 1920×1200)ピクセルまでしかモニタに出力できません。これを超える解像度でモニタに出力したい場合はデュアルリンクが必要です。
DVI接続端子の穴の形
DVI接続端子の接続口(刺し込み口)は非常に複雑になっています。
これはメス側(グラフィックボード側)の画像なので、よくよく見てみると、DVI-I のデュアルリンク(アナログ・デジタル兼用)なら、例えばDVI-Dのシングルリンク(オス)が来ても大丈夫ですよね。もちろんデジタル出力はできませんが。
HDMI×1 (HDMI接続端子使用数)
HDMI接続端子が1つ、という意味です。HDMIという規格は、映像・音声データを1本のケーブルのみでデジタル送信できます。分かりやすく言えば上で説明したDVIのテレビ用途版です。AV用途に特価した規格です。因みにHDMI-DVI変換ケーブルやアダプターがあるので、DVI接続も可能です。
上がHDMIケーブル(オス)で、下がグラフィックボードのHDMI端子(メス)です。ネットでよく、『DVIとHDMIは画質が違う。』という意見を見ますが、違いはありません。映像に関してはどちらも画質は一緒です。
性能的違いは、HDMIは音声信号も扱っているという点です。勘違いのないようにして下さい。あとは目に見えて違うのは、端子の大きさでしょうか?両端にあるネジでの固定が必要ない、という違いもありますね。
DisplayPort×1 (DisplayPort接続端子)
DisplayPort接続端子が1つ、という意味です。上で解説したHDMIと同様に、1本のケーブルから映像・音声・制御信号をデジタル出力できます。
HDMIはAVに特化したものとして認知されていますが、このDisplayPortはDVIの後継としてパソコンに特化したもの、という認知が進んでいる、という話を業界から伝え聞きますが、実際にはDVIの改良版という立ち位置です。
音声信号伝送に関してはオプションで、機器によって対応 or 非対応のものがあります。
SLI接続とは?
上に解説したほかにも、知っておいた方が良いスペック?用語としてSLI接続があります。
これはNVIDIAが開発したデュアルグラフィックカード技術の事で、グラフィックボードを2枚以上接続してグラフィック機能を大幅に向上させる接続方法の事です。
AFR(Alternate Frame Rendering)と言って、フレーム(描画の1つ1つ)ごとに、処理をするカードを分けて負荷を分散させるモードと、SFR(Split-Frame Rendering)と言う、画面を上下に分割し、それぞれのにグラフィックカードに割り当てて負荷を分散するモードがあります。
因みに、最近GeForce Titanという、シングルグラフィックボードで最強の名が高い高価な製品を搭載したドスパラのパソコンをレビューしましたが、さすがにTitanも、ベンチマークではGTX680×2のSLIには負けるという話ですね。余談でした。